論文

Team2   学校適応支援・活力ある人間形成の研究チーム

No.2  小学校の体育授業をスポーツ科学部生が支援

リーダー:乾眞寛(スポーツ科学部教授)

軽度一過性コーディネーション運動が小学生児童の心理的反応に及ぼす影響
2022/01/12

泉原 嘉郎 / 乾真寛

コーディネーショントレーニングの効果を検証した論文が、福岡大学機関リポジトリ(福岡大学教職課程センター紀要)に掲載されました。こちらをご参照ください。

福岡県内小学校の6年生児童(53名)を対象に、一過性のコーディネーション運動を行い、心理面で得られる効果を検証しました。

対象者は2群に分かれ、運動内容および順番等を含め、独自にプログラミング・作成した10分程度のコーディネション運動(「お手玉運動〔Table1参照〕」と「スカーフ運動〔Table2参照〕」)を、それぞれ実施しました。

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その結果、短時間(10分程度)で軽度なコーディネーション運動の前後で、「お手玉運動プログラム」と「スカーフ運動プログラム」の異なる心理的な効果を見出すことができました。

まず、"お手玉運動"に関しては、「疲労回復」に効果を発揮できることが分かりました。一方、"スカーフ運動"に関しては、「緊張緩和」「活気の向上」「怒りを鎮静させる」などの効果を確認することができました。

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本研究で用いた"お手玉運動"と"スカーフ"運動は、それぞれに異なる運動ツールですが、例えば疲労感の回復を図りたい場合には"お手玉運動"を実施する。あるいは緊張感を取り除いてチームの雰囲気を良くしたいときには"スカーフ運動"を取り入れるなど、その時々のメンタルコンディションに応じた運動処方につながっていくことを期待しています。