研究支援者紹介
研究支援者紹介

研究支援者のコメント

研究支援者(修士研究員)#1

本学の次世代女性研究者活動支援事業において、修士研究員として4年間従事しました。また、大学院研究科博士課程に在籍することとなり、日々の自分の研究に対しても、モチベーションを持って取り組むことができました。その結果、研究成果を原著論文として発表し、学位取得に繋げることができました。その間、研究チームの先生方の研究支援に従事させて頂けたことで、様々な実験手技はもちろん、研究に関するアプローチの仕方、プレゼンテーションやデータまとめのコツなどを身に着けることができ、飛躍的に成長できた4年間となりました。

4年間の従事期間中には、本学の研究支援者として、鹿児島大学で行われた、第11回九州・沖縄アイランド女性研究者支援シンポジウムでのポスターセッションに参加する機会を頂きました。女性研究者支援に積極的に取り組んでいる、九州・沖縄の国公私立大11大学が一堂に会するこのシンポジウムでは、他大学のあっと驚くような取り組みや、同じ女性研究者として結婚、出産、育児を経て、華々しい活躍をされている諸先輩方のお話を生で聞くことができ、大変貴重な経験となりました。また、パネルディスカッションでは、他大学の同年代の女性研究者と、研究内容だけでなく、私生活の面でも現在の悩みや将来への展望などの意見交換ができ、今後の自分のライフワークに関しての励みになりました。本学においても、夏に次世代女性研究者支援室交流会が開催されるなど、気軽に他学部で活躍している研究者同士での交流や意見交換ができる機会があり、とても有意義な時間を過ごせたと感じています。

女性研究者や女性の大学教員が増加してきている昨今、それでもいまだ女性のキャリアというものに関する、我々女性の考えや希望と男性や社会の考えには差があると感じます。私自身、将来に対する不安を抱えたまま学部を卒業後、修士、博士と進学し、研究を進めていく中で、本事業と出会い、研究者としてのキャリアと結婚や出産といったライフイベントを両立している様々な研究者と知り合うことができ、実際に具体的なロールモデルを見せて頂いたことで、今後の将来の参考、励みになりました。本事業の活動によって、女性、男性、両方の研究者同士が十分に理解、協力し合って、よりよい社会をつくっていくことを期待すると共に、私もその一員として貢献していければと思います。

研究課題:免疫疾患関連遺伝子の免疫担当細胞における機能解析

研究支援者(修士研究員)#2

2014年度より、次世代女性研究者支援の事業の研究支援者として医学部及び理学部で働きながら、2016年度より医学研究科博士課程に入学して博士号取得のためにがんばっている者(男性)です。修士(工学)を取得後民間企業に就職しましたが、縁あって現在福岡大学でお世話になっております。

業務として、医学部では細胞培養、免疫ブロットや定量PCRなどの分子生物学実験、動物実験などの支援に携わっています。理学部では各種クロマトグラフィーを用いた動物由来タンパク質の精製や分析、また大腸菌を用いたタンパク質の発現等に関する実験を行っています。また、研究成果報告のための学会発表等にも携わっています。業務としては非常に多岐にわたりますが、これまで自分が知らなかった実験手法や知識を得ることが出来、大変有意義であると感じております。また、大学院生としては「TRPM7チャネルを介した血管リモデリングが肺高血圧症の病態形成に果たす役割」という内容での研究を進めており、今年度は中国北京にて開催された国際学会でTravel awardを受賞することが出来ました。また博士号取得に必要な論文についても現在執筆中です。

次世代女性研究者支援の事業はご家族の様々なイベント等で御多忙な女性研究者を支援するものであると認識しており、一方で男性である自分はもしかしたら色々と至らない点があるのではないかと考えながら日々仕事をしております。その為先生方とは仕事以外にも他愛もない話などでコミュニケーションをとるなどし、円滑に業務を進めるよう気をつけております。また学会などで先生方がお子様と一緒に参加される時は、彼らと一緒に行動することが多いことから、ストレスなどを感じさせない様に注意しています。これらのことは民間企業で働いていたときの経験が活かせていると考えています。

目下の私の目標として、まずは博士号の取得を第一に掲げ、同時に習得していない技術な知見を増やすなど、博士課程修了後のことも見据えながら、学生生活を楽しみたいと思います。

リサーチ・アシスタント(RA)のコメント (大学院博士課程・博士後期課程学生の研究支援者)

リサーチ・アシスタント#1

今回、福岡大学次世代女性研究者活動支援事業において、医学研究科・博士課程での在学中にリサーチ・アシスタントとしてご支援頂きました。サポートして頂いたおかげで、自分の研究テーマに対して結果を出すことができ、研究を原著論文としてまとめることができました。さらに研究支援者として、先生方の研究に携わることができ、実際に一緒に実験を行うことで実験手技や研究に関する考え方などを教えて頂いたり、自分のテーマ以外の研究についても経験したり考察したり、色々と勉強になりました。また、出産・育児と研究の両立にむけて様々な支援があることを知り、将来を考えるうえでとても参考になりました。ありがとうございました。

研究課題:皮膚浸潤性有棘細胞癌におけるMT1-MMPによるEphA2プロセシングの免疫組織化学的検討

リサーチ・アシスタント#2

女性研究支援事業によるRAとして参加させて頂きありがとうございました。RAは、教育活動を中心に行うティーチングアシスタント(TA)より研究に専念することができました。また、RAに対する支援は学会等に参加するにあたり経済的にも援助となりました。RAの活動中で不明な点は、先生方に色々と教えて頂き、戸惑うことなく活用することができました。

このように研究を遂行する上で素晴らしい本事業ですが、利用するには様々な人へのアプローチが必要でした。学科によって異なるので本事業に対する情報についてばらつきがあり、私の所属学科ではあまり知られていません。博士課程の入学時に広告や説明会を開いて頂くなど、もう少しアピールすることが出来れば利用しやすいのではないかと思います。

リサーチ・アシスタント#3

本事業に参加して、他の女性研究者の方々と研究内容だけでなくライフイベントに関する意見を交換する機会を持つことができたことは、研究をする上でも、私生活を送る上でも励みになりました。また、RAとして事業に従事することで、経済的な支援を頂けたことは、非常に助かりました。さらに、本学の代表として、九州・沖縄アイランド女性研究者支援シンポジウムに参加し、他大学の取り組みや女性研究者の活躍を知る機会を持つことができたことは、貴重な経験となりました。今後も、本事業によって、女性研究者の研究とライフイベントの両方が充実したものになることを期待します。

本事業において企画されている研究報告会の他に、懇親会・食事会などの機会があれば、より気軽に研究者同士で意見交換をできると思います。また、本学での報告会、さらに九州全体のシンポジウムなどに男性研究者も参加し、男女双方の意見を交換できれば、さらに本事業の活性化・改善につながると考えます。

研究課題:感染症予防に向けた免疫活性化物質の探索

リサーチ・アシスタント#4

博士課程在籍中の4年間にわたりRAとして採用して頂きましたが、このような支援は研究と生活との両立に役立っただけでなく、モチベーションの向上にも繋がりました。しかし、周囲に女性研究者やロールモデルが圧倒的に少なく、またキャリアを積んでいく女性に対する理解がまだまだ追い付いていないようにも感じられ、将来に対する不安は少なからず感じていました。女性が将来的に上位職への参入や昇進を目指し、なおかつ結婚や出産といったライフイベントと研究を両立していくためには、女性自身の努力だけではなく、女性がキャリアを積んでいくことに対する周囲の理解と支援が不可欠であると考えます。このような支援、取り組みが今後も継続され、社会全体の意識改革にも繋がっていくことを願います。

研究課題:生体成分分析のための新規前処理技術の開発とその応用