人口の高齢化に伴い、福岡市内でも一人暮らしの高齢者が増えています。一人暮らしで他人との会話が減ると、生活が単調になりがちで、自宅に閉じこもることが多くなってしまいます。要介護状態にならないためにも、地域で高齢者を見守り、コミュニケーションを絶やさない取り組みが必要です。
看護学科では、看護を学ぶ学生が高齢者を訪問するボランティア活動(高齢者一人ぼっちゼロ作戦)を行ってきました。その経験を生かして、福岡県を中心に都市ガスを供給する西部ガス・カスタマーサービス株式会社と協働した高齢者サポート活動に取り組んでいます。
ガス会社の検針員は、ガスの使用量を確認するため、定期的に各戸を訪問しています。その際、住民と挨拶を交わしたり、立ち話をしたりすることが、コミュニケーションのきっかけになります。もしかしたら、検針員が声をかけてもなかなか返事がなかったり、新聞受けに新聞がたまっていたりといった異変に気付くかもしれません。こうした検針員のきめ細かな見守り活動を、地域の民生委員、さらには行政による支援につなげ、福岡を一人暮らし高齢者が安心して住み続けられる都市にするのが私たちの目標です。
検針員の多くは人生経験豊かな年代の女性たちですが、対人コミュニケーションを専門に学んだ経験はありません。友人とのおしゃべりは得意でも、他人に声をかけることに慣れておらず、不安を感じることもあるでしょう。そこで、私たち看護専門職が検針員向けの研修を行い、ケアの心やコミュニケーションの基本的な技能を伝えます。いずれは検針員の方々に、地域の見守りのリーダー役として活躍していただけるよう支援する計画です。
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第41回日本看護科学学会で、「産官学民連携からみた企業社員による地域高齢者ケアサポートシステムの構築(第5期)」をテーマに交流集会を開催しました
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